インドでニートになった僕が旅をしてみた日々(その後)

インドで日本語教師をしていたはずがニートになってしまったのでそのまま旅をしました。旅中の体験や思ったことを。→無事に日本に帰国し今はNPO法人の理事をしながら旅×教育や多国籍ハウス兼交流拠点の運営をしているのでその話など

世界最大の塩砂漠で野宿しようとした話

ブージの安宿からこんにちは、旅するニートのだんぼ(@CoCdanbo)です。

ブージはインドの西側グジャラート州の果てにある都市です。

ここブージはおしゃれすぎる少数民族の民芸品が旅人にはちと有名。

さらにブージからは世界最大の塩砂漠カッチへ行くことができます。

僕はカッチの話を聞いた時から行きたくて行きたくて仕方なかったのですが、先日ついに行ってきました!

これはそんなある日のお話です。

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今宵は満月?塩砂漠で野宿するしかない!

僕がカッチへ行ったのは4月22日、そう満月の日です。

インドに来て満月の美しさに魅了されていた僕は満月をどこで迎えたら最高に綺麗か考えていました。

考えた末の結論は、そう塩砂漠で満月を見る!

しかし塩砂漠は宿があるブージの街から90キロほど離れているし、またカッチにある宿はどれも2000Rs以上かかりとてもじゃないけど泊まれない。

ふむ、宿がないなら野宿をすればいいじゃないか!と野宿好きの僕は単純に考えました。

そうして塩砂漠で満月を見ながら野宿をするために出発したのです。

 

カッチまでの道のり!バス!検問!トラック?

カッチにはグジャラート州の都市ブージから向かいました。

まずはブージのバス停からローカルバスに乗車

*オートリキシャのツアーも1200Rsくらいであるらしい

カッチに行くには途中のビンビルディア?で入域許可書を取得せねばいけないらしく、一人だけバスを降ろされました。

 

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その入域許可書をくれる施設がこれ。絶対見逃す。笑

まあ手続きは簡単なのですぐに取れたのですがここで問題が。

なんとここからカッチに行くバスは夕方6時までないらしい。(この時3時)

カッチはまでは38キロ。さて困ったなと思いつつ誰かしらヒッチハイクをしたら乗っけてくれるだろうと思っていたら案の定一台の車が止まりました。

それがこれ。

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はい荷物いっぱいのトラックです。

荷物いっぱいの荷台にインド人5人と乗りつつ再度出発。

全く言葉が通じなかったけどなかなか楽しい時間で大声で歌ったりしてたらすぐにカッチにつきました。

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彼らはカッチで水堀の仕事をしている?らしい。

彼らのおかげで無事カッチに着いたのですがそこに広がっていたのは期待してたのとはちょっと違う光景。

どこがホワイトランだ?見渡す限りくすんだ色の砂漠

カッチの塩砂漠って写真で見ると真っ白ですごく綺麗なんですよね。

地図でもホワイトランって書かれてて、どんだけ白いんだろうって楽しみに来てみたら実際の光景はこちら。

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実はカッチのシーズンは12月〜3月でそれ以外の時期だと白さはだいぶ薄れてしまうらしい。

入り口付近はラクダや動物、もしくは人のウンチがたっぷり。

奥に行けば少しはマシになるだろうと色々話しかけてくる他のインド人旅行者を無視して一人果てしない地平線を歩いて行きました。

とりあえず昼寝!そして意外な事実に気付く

入り口付近からどんどん進んでくると、オー、少しはマシな色に!

真っ白とは言い難いけどだいぶ綺麗な塩砂漠になってきました。

 

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塩って意外と固まったりしていてなかなか寝っ転がれそうな場所がなかったのですが、なんとか平らな場所を発見。

ひとまず日没まで寝ようかと思って寝っ転がることに。

お、硬いけど意外と快適かもと思ってたらそのままぐっすり寝ました。

 

・塩砂漠で寝た感想

意外と硬いし、風がビュービューで口の中乾燥し放題。

 

1時間半くらいかな?寝た後に背中が痛くなってきたので起きてみるとあらま!

なんとTシャツとズボンがグッチョリ濡れてるではないですか。

そうここは塩砂漠、実は塩が大量の水分を含んでいて潰すと普通に水分が出てくるんです。

 

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無残にも濡れているTシャツ。

巨風のせいで異様に乾く口のために量少ない水を飲んで気付く僕。

うん、これ塩砂漠で野宿無理だわ。

塩砂漠で野宿をするための準備!

今回ほとんど何も準備せずに来たのが仇になりました。

塩砂漠で野宿をしようと思ったら少なくとも

・ヨガマットなど下に引けるもの。ビニール袋でも可

・寝袋など(あると背中がマシ)

・水3ℓ以上

が必要ですね。もっと快適に寝れるもんだと思ってたよ塩砂漠。

これは計画の変更が必要だなと僕は考えましたがとりあえず上裸で塩砂漠の写真を撮りながら遊んでました。

 

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日没したのは7時半!満月までは程遠い

計画が見事頓挫した僕はひとまず夕日を楽しむことに。

夕方になるとインド人の観光客も増えてきました。

 

そのうちの一人のおっちゃんと話しつつ日没を待つもなかなか沈まない。

そう遮るものが何もないこの塩砂漠では日没時間がかなり遅かったのです。

結局完全に日没したのは夜8時前。

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その頃にはあるタイムリミットが近づいていたのでした。

ようやく満月!しかし軍からの驚きの知らせが

日が沈んでようやく満月が顔を出し始めた夜8時ごろ、周りのインド人観光客は帰り支度を始めました。

塩砂漠の上で野宿は諦めた僕ですが、塩砂漠までつながる道路の上なら寝れるってことでこのまま塩砂漠での満月を楽しむつもりでした。

が一緒に回ってたおっちゃんの口から驚きの事実が。

「お前はどうやって帰るんだ?ここはパキスタンとの国境も近いから夜は軍以外帰らないといけないぞ」

ま、まじかよ、、、かなり楽しみにしていた塩砂漠×満月がこんな不完全燃焼で終わりだなんて。。。

 

さすがにパキスタンとの国境付近で軍に勘違いされるような行動はとれないので大人しく帰ることに。

1500Rsを請求してくる車にはとてもじゃないけど乗れなかったので、インド人たちが乗ってたバスや途中からはバイクに乗っけてもらって無料で帰りました。

 

オンシーズンの時期(12月から3月)はテントが立ち並んで塩砂漠で寝るのも簡単らしいので塩砂漠で野宿したい人はその時期がお勧め。

 

人が少ない時間帯に奥の方まで行けばバレずに野宿できたかもしれないけど、でっかい銃を構えた軍は怖いのでちゃんと許可を取ったほうが良いかも。

 

 
 カッチ塩砂漠へのアクセス

最寄りの都市ブージ(Bhuj)のシティバススタンドからビルビンディア?へ

ビンビルディアで入域許可書を取得(要パスポート、Visaのコピー、100Rs)

ビンビルディアからカッチ行きのバスへ(ない場合は大抵誰かが乗せてくれる)

*ブージ市内で往復のオートリキシャのチャーターも可能(1200Rs前後)