10000段の階段を超え、聖なる山へ魔法使いに会いに行った話
旅するニート化してますだんぼ(@CoCdanbo)です。
現在は疲労困憊の中寝台バスでジュナガード(Junagardh)から移動中。
さて時間のある旅人は時に人から得た情報を元に目的地を決めます。
今回僕も気になる話を聞き、ジュナガードまでやってきました。
目的は聖なる山で魔法使いに会う、今回はそんな話です。
そもそもの発端はインド人おっさんの話
なぜ僕がほとんどの人が知らないようなジュナガードまで来たのか、発端はブージの宿でおっさんが教えてくれた話。
「ジュナガードには聖なる山があって、その頂上に行くと魔法使いが祝福してくれるんじゃぞ!」
正確には魔法使いとは言ってないけど、独特な英語でホーリーマウンテン、やらホーリーマジック!と言っていたのでそう解釈。
おっさんからそんな怪しい、もといワクワクする話を聞けば行くしかないでしょうってことでジュナガードへ出発。
聖なる山の名前はギルナール(Girnar)!早速登り始めるも、、、
無事にジュナガードに着き聖なる山の話を聞くと、どうやらギルナールという山らしい。
どうやら普通にインド人が毎日のように集団で登っている山らしく、行きたいと伝えるとシェアオートで10Rsで行けました。
さて、早速登山口についてみると、
ふむ、階段ですね。
階段なら余裕かなーと思い登り始めること2分、途中にめちゃくちゃある売店のおっちゃんがなんか言ってます。
「テンサウザンド、テンサウザンド!ユーニード、ウォーター」
あん、水が10000Rsもするわけないだろ、アホか!
と突っ込むとなんか違う。
「ステップ!テンサウザンド!!」
え、、、この階段10000段もあるの?
どうやらこのギルナール山頂上までは10000段(正確には9999段)もあるらしく、インド人は早朝から登っているらしい。
この時既に10時半、これから一番熱くなる時間帯、、、迷わず水を2ℓ買いました。(1.5ℓは持ってたので合計3.5ℓで行くことに)
道中で遭遇する様々なモンスター風の動物や神様
さてこのギルナール山の10000階段、さすが聖なる山、途中でモンスターもとい野生動物が出てくる出てくる。
猿の休憩所や
凛々しいトカゲ
山の上なのに牛までいました。
その他にもちょいちょい神様の像があるのですが、なんかモンスターじみてて不気味。
ちなみに休憩所や売店が途中無数にありました。
ジャイナ教とヒンディー教の聖地!それが聖なる山ギルナールの正体
そんなこんなで第一のチェックポイント。
標高1000m付近で急に現れるのがジャイナ教の寺院郡。
山の上にめちゃくちゃ美しい、立派な寺院が現れます。
ここでようやく英語がまあまあ話せる人がいたので色々情報を聞くことに。
冒険に情報は大事ですからね!
さてその人曰くどうやらこのギルナール山はただの山ではなく、ジャイナ教、ヒンディー教両宗教の聖地らしい。
両宗教の聖地になっている場所は世界でここだけらしく、インドでも有数の聖なる場所で巡礼のインド人が絶えないとか。
さらに頂上に行くと聖人がいて、お祈りをしてくれるのだとか。
ふむふむ、魔法使いではなく、聖人!聖なる山は文字通り聖地!
おっさんの話とちょい違うけど、面白そうなのには間違いなし。
正しい情報をゲットし、この時点で4000段とまだ半分も進んでませんでしたが、頂上を目指して再び果てしない階段を登り始めました。
上から見る寺院群は本当に圧巻。
偽りの最終地点、その奥には魔法使いの住処が!
寺院群を抜け、再び頂上を目指すこと1時間、頂上に着きました!
頂上からの景色はさすが!!
話では頂上から別の峰は行った先に魔法近いもとい聖人がいるとのことだったのですが
おー、あれか!いかにもRPGの最終地点って感じの雰囲気が出てる場所が!
こんな山のうえに橋を作る古代インド人すげーと思いつつ、最後の場所まで気力を振り絞って頑張る!
さてようやく着いた頂上にいたのは!!!
聖人ではなくただのおっさん。
あれ、この人が魔法使いなのか?ただのおっさんだけど実はすごい人なのか??
飯食いながら寝っ転がってテレビ見ている思った以上に普通のおっさんに話しかけると「あー、頂上はここからさらに2時間だ、ほらあそこに見える場所に聖人はいるぞ」
え、と思いおっさんがさした場所を見ると
ワオ、確かに魔法使いがいそうな雰囲気だわあれ。
その時点でかなり疲労がたまっており、暗くなる前に帰れるかきわどい時間帯でしたが、魔法使いに会う!その一念だけで先に進みました。
ついに最終地点へ!そこにいたのは果たして!!
偽りの最終地点から一度1000段降り、さらにそこから1000登ると言う鬼畜な道。
途中で小汚い修行僧的なインド人のおっさんからフリーフードがあるぞと言われたので行ってみた先は修行僧的な人たちが暮らしている場所。
最終地点の前に体力が回復できる場所があるなんて最近のぬるいRPGだなと思いつつありがたく食べてました。疲れていたのかとんでもなく美味しく感じるご飯。
さて最中地点まで残りの1000段を登ります。
まるで天空へ続くかのような階段
あと100段、
あと10段、
よし写真をパシャり。
「ノー!!!ノーフォト!!!」
いきなりインド人のおっさんに怒られました。どうやらここから先は写真はダメらしい。
さてカメラをバッグに入れ、いよいよ魔法使いではなく聖者の住処へ。
中に入ると、おー、聖者っぽい!!かなり聖者っぽい人がいました!!
真ん中にはこの山が信仰の対象になったきっかけの神様の像も!
ヒンディー語の分からない僕に必死にヒンディー語でいろいろ話してくれる聖者と警備のおっさん。
神様にお祈りをしたら角砂糖のお菓子と、聖なる水をかけられました。
とりあえずこれでお祈りされたらしい。RPG風に言えばレベルアップ!!
行く価値大のギルナール山、魔法使いではないけど聖者がいます
おっさんの話と違って魔法使いはいなかったけど、聖者がいたギルナール山。
めちゃくちゃ大変、もうすっかり疲労困憊して動きたくもないほどだけど登った価値はありました。
比較的若くて体力のある僕がかなり疲れるのにおじいちゃんや子供まで皆登っていくのに宗教国家インドの奥深さを感じましたよ。
疲れた人にはカゴ的なサービスもあったけど、カゴ屋のおっさんたちすげーな。
普通の観光地ではなく、ちょっときつい体験をしてインドの宗教を感じてみたいって人にはオススメな場所でしたので是非!
登るなら早朝から登るときっと楽です。